魔界フェス2024 バッハさん最後の挨拶〜後編③〜

どうも、場波です。

場所の「場」に「波」と書いて場波です。

今日は11月18日月曜日。

魔界フェス2024から29日も経ってしまいました。

もう29日も前に終わったイベントのレポートをいまだに続けているなんて、誰が想像したでしょうか。

私も想像していませんでした。

さて、やりますよ!

6.ザ・ガーデナーズ

ザ・ガーデナーズの楢崎さんとは2016年に知り合った。

初対面はボギーさん主催の平日の楽園こと「ラウンジサウンズ」に俺が一人で弾き語りで出た時に、ザ・ガーデナーズも出てて、アイリッシュを生で聞くのは初めてでとても良かったし、俺がその時好きだったアイリッシュのバンドについて話したりした記憶がある。

そこからいろんな現場でちょくちょく会うようになる。

時にはザ・ガーデナーズのライブに飛び入りさせてくれて、好き勝手やらせてくれる。

勝手にだけど、俺は楢崎さんとタイプが似ている気がしている(楢崎さん気を悪くしないでください笑)。

凝り性なところとかチャレンジ精神とかは圧倒的に楢崎さんに敵わないけど、真面目な自分をぶっ壊したいっていう衝動はとても近いところがある気がする。

このロックンロール現場には、本当にぶっとんでて、生き方まで格好良くて、歌も最高に良くて…みたいな人がたくさんいる。そんな中、俺のように30歳前後からバンドを始めた普通の人間にとっては、自分の普通さを呪いたくなる時もある。

そういう自分をぶっ壊したい衝動みたいなものが楢崎さんにもあるような気がして、勝手にシンパシーを感じている。

楢崎さんも音楽始めたのは俺と同じ頃らしい。でもあれだけギターとかハーモニカとか最近はフィドルも弾いて、本当に器用だなと思う。いや、不器用だからなのかな。どちらにせよ行き着くところは尊敬でしかない。

今まで何度もガーデナーズのライブを観てきたけど、何故今年の魔界フェスに出てほしいと思ったかというと、きっかけになったライブがある。

それはサンセットライブ2023だ。

ザ・ガーデナーズが青空の下歌い出した。

酔っ払っていて詳しくは覚えてないけど、とにかくお客さんたちを楽しませていた。

ガーデナーズは本当にたくさんのライブをこなしていて、ある時はライブハウス、ある時は飲食店、ある時は地域の祭り等々、さまざまな現場で武者修行を積んできていた。もちろん修行だと思ってライブしているわけではないだろうが、修行と言えるくらいの本数をこなしていると思う。

そんな武者修行を積んだガーデナーズをそのサンセットライブ2023で最高だと思った理由がある。

それは、ガーデナーズがお客さんを主役にしてしまうところだ。

ガーデナーズの音楽は自分たちが輝くということだけではなく、お客さんも含めたその場にいる人たちを輝かせることができる力がある。新たなガーデナーズの魅力を発見した気分だった。

とかなんとか偉そうに解説なんてしてしまってますが、実際はそんなことなんて考える暇もなく踊りに踊って飲んで騒いで記憶なんてほとんど残っていない。唯一明確に残っている記憶は、ライブが終わった後楢崎さんに抱きついて「魔界フェス出てください!」と言ったことだけだ。

イベント主催者の立場に立った時に、ザ・ガーデナーズに期待する役割ってのは割と明確にある。というか、ザ・ガーデナーズで見たい光景がある。

ガーデナーズはその期待に答えないことは絶対にないし、魔界フェスのステージでも言わんとしていることがわかっているようにガンガン盛り上げてくれた。

魔界フェスでザ・ガーデナーズを観れたことが、ガーデナーズでみんなで輪になって踊る光景を見れたことが、とても幸せだった。

ありがとう、ザ・ガーデナーズ!!!

翌朝のザ・ガーデナーズのジェンベ担当タカさんの性交渉の話で朝から爆笑した。

タカさん全然普通じゃないし、よく考えたら楢崎さんこそ普通じゃない奇行や癖みたいなの沢山知ってるから、やっぱり楢崎さんも全然普通じゃないです。

タカさん
楢崎さん

ありがとうございました!!!

また飲みましょう!!!!

7.ゴトウイズミ

昨年から今年にかけて魔界フェス〜廣島死闘篇〜、ひらけ!ゴ魔、魔界フェス廣島と3本ものイベントをイズミさんと一緒に作らせてもらった。

作らせてもらったというには俺は余りにも非力でイズミさんにおんぶに抱っこ状態だったけど、この3本は自分にとっては大きく、重圧のかかるものばかりだった。

そのおかげで、全部が本当に楽しくて色濃く記憶に残っている。

イズミさんはいつも丁寧できめ細かなやりとりをしてくれる。

イズミさんほど忙しい人だったら、一言二言のそっけないやりとりでも全然良いのだけど、イズミさんからの連絡事項も、俺の質問に対する答えも全てが丁寧だ。

近況や天気の話から始まり本題へ、と続くラインもそうだし、テレビ通話での打ち合わせ等もそうだ。

イズミさんにとっては俺とやるイベントは数あるイベントの中の一つだと思うけど、その他のイベントのいろんなことを同時に進行させながら、あんなに丁寧に、きめ細やかに対応してくれることに最初の頃は驚いた。

俺があんまり喋らないから気を遣ってくれていただけかもしれない。

そんな感じでゴトウイズミという人間の懐の大きさみたいなのをたくさん感じたが、やっぱり何かを作り上げることへの感覚や神経の使い方がやっぱり一番すごくて、どう足掻いても俺には持ち得ないものをイズミさんはたくさん持っていた。

実は俺はゴトウイズミという人がどういう人が全然知らなかった。

もちろんお名前は知ってて、どういう感じのことをする人というのも知っていたのだが、色んなことをやっているので、知らなかったというより捉えきれていなかったと言った方が正しいかもしれない。

そんなゴトウイズミさんのステージを初めて観たのはヨコチンロックカーニバル2022だった。その年はイズミさんの演目はバーレスクだったのだが、あまりそういった表現に触れてこなかった俺は最初それをどう観たらいいかわからなかったというのが本音だった。

でも、出番以外にもたびたび色んな衣装に着替えたり、おそらく会場で一番最速のツイートでレポしていたりとその存在を気にかけずにはいられなかった。

その後、魔界フェス〜廣島死闘篇〜の開催が決まり、イズミさんとコンタクトを度々取るようになりこの時点でのイズミさんの印象は、最初に書いたようなイベントを一緒に作らせてもらう、頼れるボスという感じ。

そんなボスと再び一緒に出たチンロック2023では、ボスは金粉ショーをしていた。

この年はチンロック大トリという大役を任されていたので、ステージを見れたは見れたがどのステージも没頭できるような余裕がなかった。

それから2ヶ月後に魔界フェス〜廣島死闘篇〜が開催された。

昼の部を佐伯が仕切り、夜の部はイズミさんプロデュース。とにかく夜の部のリハーサルの入念さ、一つのショーへの向き合い方に感動した。恐れ慄いた。

イズミさんは司会、そしてゴトウイズミと大福ゴールデンという踊り子グループで出演していた。

本当に色んなことをできる人なんだなぁ。すごい。

廣島死闘篇が終わり、ふと考えた。

「今までイズミさんの音楽を聴いてないな」と。

そう思って、イズミさんのCDを数枚ヲルガン座のオンラインショップから取り寄せた。

到着し中身を見ると、イズミさんがおまけでもう何枚かCDを入れてくれていた。

その日から大層気に入って何度も聞いた。好きな曲もたくさんできた。

それからイズミさんから「佐伯に行きたい」と連絡がある。

イズミさんはアコーディオン弾き語りをしてくれるとのこと。

音楽家としてのイズミさんを初めて見れる!

そこで開催されたのが「ひらけゴ魔!」だ。

イベント自体とても楽しく素晴らしい夜だった。

そしてゴトウイズミという人間の表現のすごさの本質を初めて実感した夜になった。

何度も驚かされて、何度も笑って、そして何度も泣いた。

今までは「頼れるボス」としてイズミさんがとても大きかったが、この日を境に尊敬する音楽家、表現者としてのイズミさんがとても大きくなった。

ひらけゴ魔は本当に面白かったので絶対またやりたいと思う。

それから9月には「魔界フェス廣島」。

魔界フェス廣島をやろうと思う、ということをイズミさんから聞かされた時には、それがどういうことか全然よくわかってなかった。9月2日はイズミさんのお誕生日でお誕生日の企画としてやろうということだったけど、イベントを作ることを仕事にしている人が自分の誕生日に魔界フェスを選んでくれたことの本当の意味を、鈍感で間抜けな俺は理解しきれていなかった。

イズミさんは打ち上げの挨拶で「今年の自分の誕生日には仕事もお金も関係なく、自分がやりたいことをやろうと思った。それが魔界フェスでした」と言っていた。

ゴトウイズミが魔界フェスを自分のやりたいことに選んでくれたことがとてつもなく嬉しかったし、きっとイズミさんにとっては今までの自分の何かを確認するために魔界フェスをやったようにも感じて、もしそうなのだとしたら、魔界フェスをやってきてて本当に良かったと思った。

そんなこんなで、いよいよ魔界フェス2024。

今年はもう絶対イズミさんにやっと本拠地での魔界フェスを見てもらえる!という気持ちだった。

イズミさんもとても楽しみにしてくれていたように感じた。

イズミさんから数ヶ月前に魔界フェスでのステージングについて相談があった。

どんなことしたらいいかなぁと。

個人的にはアコーディオン弾き語りがあまりにも忘れなさすぎて見たい気持ちもあったが、今回は魔界フェス。

「アコーディオンはひらけゴ魔!の方でまたやってほしいです!」との話になった。

イズミさんからの質問に答えるうちに、イズミさんは自分がやることを何か掴んだようだった。

この時点ではどんなステージになるのか全く予想もつかなかった。

そして本番。

前半のバーレスクは打ち合わせでやるかもと聞いていたので「ウヒョー!」と盛り上がった。

後半にかけての怒涛の流れはもう…。

この時抱いた感動と同じ種類の感動を、俺は今までに味わったことがあるのだろうか。

絶対にあの場所でしか得ることのできない感動。感動!感動!!!

あのステージは、イズミさんから魔界フェスへの愛のかたまりだった。

イズミさんは初の本拠地魔界フェスをとても楽しんで帰ってくれた。

魔界フェスが終わって数日後、広島の友達タナちゃんからメッセージが来た。

「イズミさん、普段はプロの現場ばかりだから、あんなに無邪気に笑ってることなんてなくて、いちゴトウイズミファンとしてとても嬉しかった」と言ってくれた。

さらに、最近coffee5には「広島から来ました」や「イズミさんの投稿見て来ました」という人が増えて来ているらしい。

廣島死闘篇でイズミさんは「シーンの交換をしよう」と言ってくれたけど、それがこんな形で続いているなんてすごいことだと思う。

こんなに嬉しいことがあるなんて、魔界フェスを続けてきて本当に良かった。

イズミさんは何でもできて、何でもありで、でもものすごいたくさんの美学を持ってて、イズミさんはまるでヲルガン座のような人だし、ヲルガン座はまるでイズミさんのような場所だ。

イズミさん、本当にありがとうございました!!!!!

いつまでもお元気で!!

~~~後半④へ続く~~~

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