サウナが一つのトレンドとして若年層にも普及しはじめ、その流れは2019年、タナカカツキの漫画『サ道』がドラマ化されたことにより決定的となった。今まで「オジサンたちの憩いの場」だったものが「若者の娯楽施設」としても定着した。以降、SNSを中心にサウナブームは加速していく。中でも今最も注目を集めているのが「モバイルサウナ」だ。
「モバイルサウナ」とは、アウトドアに特化した移動式サウナのことだ。簡易的に持ち運び可能で、山でも海でも、仮に街中だとしても気軽にサウナを楽しめる。大分県には「OITA SAUNA BOX Caravan」と銘打ち、県内各所でモバイルサウナを展開するグループがある。2021年1月、一行は佐伯市本匠の「小半森林キャンプ場」でのサウナ・パーティを試みた。
本匠は、山間に「番匠川」と呼ばれる一級河川が流れる地域で、九州屈指の数の蛍が現れるスポットとしても知られている。この地域の象徴とも言えるのが「水車村」だ。週末には全国のロッククライマーたちが、隣接する岩壁を目指して大挙する。この場所にモバイルサウナを立て、真冬の川とサウナを同時に楽しむ。側から見ると実にバカバカしいが、その楽しさは実際にやった者しか分からない。
佐伯市、津久見市、臼杵市を中心に、各所でモバイルサウナを展開する「OITA SAUNA BOX Caravan」。この辺りには山も海も川も何でもある。モバイルサウナは、その場所次第で遊び方や感じ方が大きく変わる娯楽だ。選択肢は無数に存在する。2021年、彼らと一緒に県内南域でのモバイルサウナを体験してみるのはどうか。
OITA SAUNA BOX Caravan(https://www.facebook.com/OITA-SAUNA-BOX-Caravan-100307868693759/):県内各所でモバイルサウナの実用を試みる。それぞれの場所でモバイルサウナを展開し、新しい地方の遊び方を提示していく。